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小児でも発症するカンジダ症

2019年10月29日

カンジダ菌は男性女性の皮膚や口腔粘膜・消化管粘膜など、全身のあらゆる部位に分布している常在菌の一種です。常在菌には人間にとって有益な作用を持つ種類から、常に病原性を示すものまで、幅広い種類があります。カンジダ菌はそれらの中間に位置する種類で、細菌バランスが崩れたときに病原性を発揮する特徴があります。特に数多く分布しているのが、成人女性の膣や外陰部とされています。なぜなら、この箇所は糖分やグリコーゲンが豊富で、各種の細菌や真菌などにとって繁殖には好条件が揃っているからです。カンジダ菌が豊富に分布していることから、異常増殖するとカンジダ症を発症することがよくあります。日本人女性の5人に1人はカンジダ症の経験を持つと推測されているほど身近な感染症とされているぐらいです。
常在菌の一種であるカンジダ菌が異常増殖する原因には、ストレスや疲労の影響などが関与していると見られています。ストレスや疲労蓄積などで免疫力が低下すると、病原性の高い細菌が優勢になり、カンジダ菌も増殖が容易になって病原性を発揮するのです。
主な症状は、膣や外陰部の炎症を示唆するものです。よく経験される症状としては、おりものの変化や性行為時の痛みや外陰部のかゆみなどが典型的です。かゆみの程度は個人差があり、おりものはカッテージチーズのような粥状で白っぽい色をしているのが特徴です。カンジダ菌はカビなどの真菌類に属するので、エンペシドクリームのような抗真菌薬が優れた効果をもたらしますが、よく再発する傾向があります。疲労やストレス以外にも、糖尿病やがんの治療などで免疫力が低下すると頻繁に再発を繰り返す傾向が見られるのです。
ただし、カンジダ症の原因となるカンジダ菌の感染には、必ずしも性行為を必要としないので、厳密にいうと性病とは異なる範疇だということを把握するのが妥当と言えます。現に性行為をもつことのない年代の小児でもカンジダ症を発症することがあります。小児で発症するカンジダ症の主な原因は、オムツなどのムレが代表的です。真菌類の一種なので気温が高く、湿度も高い条件では増殖のための環境が揃っています。よって、オムツを取り替えることが少ないような状況が継続すると、小児でもカンジダ症が発生することが珍しくありません。小児では免疫力が未熟という側面もありますが、こまめなオムツの交換で局部が高温多湿な環境になる事態を回避することが予防・改善のために大切なことになってきます。